嫉妬の種類。

＜嫉妬には２種類ある。＞のだそうだ。


　　　　　　　　～『嫉妬学』　和田秀樹著～

取り立てて何がどうと言う事でメモする訳ではないが。

非常に人間らしい感情の１つ「嫉妬」と言うものについて
興味深い記事を幾つか発見したので、覚書のつもりで記しておきたいと思う。
以下、各所記事より抜粋。




人は褒められると、脳の中心部にある「線条体」の血流量が増加する。

コレについて新たな研究結果が出たらしい。

人の脳は「妬ましい」と言う感情が動くと･･･
葛藤や身体の痛みに関わる「前部帯状回」と呼ばれる部位が活発化する。

反対に「妬みの対象」に「危機」や「トラブル」などの「不幸」が起こると
今度は「線条体」が強く反応する。

つまり＜他人の不幸は蜜の味＞という諺が奇しくも実証された事になる。



「嫉妬は人間の最も強い自然感情である。」
･･･としたのは哲学者：鷲田小弥太氏。

精神科医の和田秀樹氏の著書『嫉妬学』には
＜嫉妬には２種類ある＞と書いてある･･･らしい。


①ジェラシー型嫉妬
　
　＊目標やライバルに対して、自分の実力を伸ばす事で勝ち抜こうとするポジティブな嫉妬。
　
　

②エンビー型嫉妬

　＊相手をただ羨み、足を引っ張ったり悪口を言って相手を貶め、相対的に自らの立場を
　　上にしようというネガティブな嫉妬。



◎社会がある種の停滞状況を迎えると、人々の嫉妬の質は競争優位の「ジェラシー型」から
　足を引っ張り合う「エンビー型」に変わっていき、その結果、更に社会が停滞・腐敗していくような
　負のスパイラルが生じる。




嫉妬と言う感情にポジティブなものとネガティブなものがあるとは知らなかった。
嫉妬と言う感情そのものが全てネガティブで陰鬱なものだと括っていたけれど･･･
そうではなかったんだというのは、かなり目から鱗だ。

「嫉妬」と言えば、女性の嫉妬が先ず頭にに浮かぶし、
一般的にもそう考えられていると認識しているが
社会に出ていて、取り分け自分が身を置く男性社会において
男性同士の嫉妬の方が、女性同士のソレよりも遥かに陰湿だと思う事がある。

女性の場合、嫉妬する相手の行為に対して妬みや蟠りを持つものだが
男性の場合、嫉妬の対象が人物そのものの様な気がするのだ。
その相手の人格は勿論、環境や学歴、仕事や会社、その立場や実績･･･
どうにもならないモノにまで実に幅広く際限なしで嫉妬と言う感情をぶつける。

それだけに粘着質で決着が着かず、いつまでもどこまでもしつこく妬んでいる。


女性の場合は、その相手の行為が滅すれば、そこで一先ず終了するような気がする。
と言うより、人が変われば嫉妬の対象もコロコロ変わるので、変化は激しい。
しかし相手もその都度変わるので、妬まれる側からすれば「時間が経てば」
案外解決してしまうような種類の嫉妬が多いような気がする。


あくまで私の少ない経験値から推測しているに過ぎないが。

いずれにしても･･･嫉妬はどちらかと言えば負の感情に他ならない。
例えポジティブなジェラシーであったも精神的な疲労は相当にある筈だ。

全く嫉妬心がないというのも。またコレはコレで向上心との相乗効果もあるだろうから
困ったものになるかも知れないが･･･。

出来れば自分でコントロール出来るくらいの陽性なジェラシーを
隠し味程度に含み持っているのが望ましいのだろうと思う。


と言いつつも、決して私も嫉妬深くないとは決して言えない。
特に独占欲が絡んだ嫉妬心は･･･それ相応にあるようには思う。

が、出来る事なら･･･
生霊になって相手を憑き殺してしまう様な六条御息所並みの嫉妬は
持ちたくないなと思ったりする。
そこまで相手に執着しないように、それ以上相手を自分の心に引き入れない様に
自分で自分の感情をコントロールできる範囲で操作したい･･･と言うのが理想だ。


中々自分の感情のコントロールなど難しくて出来ないのだが。
それが･･･生きとし生ける者の煩悩と言うのだろうか。